反乱を鎮圧した信は家と土地を手にし、ついに初陣を迎える。最弱の伍とからかわれるが、秦軍総大将・大将軍麃公のもとでついに合戦が始まる。
累計販売部数1億部を突破した大人気作品の、第5巻・あらすじや感想を調査しました。
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- 王騎は未だ戦神・昭王の影を追う
- 反乱は鎮圧し山の民は山界へ帰る
- 信は秦軍総大将・麃公のもとで初陣を迎える
キングダム5巻ネタバレあらすじ・表紙も確認！
| 作者 | 原泰久 |
| 出版社 | 集英社 |
| あらすじ | 左慈・ランカイが破れ竭氏の首をあげ られた成蟜は、力なく敗北してしまう。 反乱鎮圧で大きな功績を残した信は、 家と土地をもらいついに初陣へと踏み出す。 |
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竭氏の最後
信がランカイを討ったことで、成蟜の取り巻き達は逃げ出してしまう。「この俺を斬ろうとでも言うのか！！」と息巻く成蟜に、信は「戦争だからな 大人しく観念しろ」と言い放つ。
その様子を見ていた竭氏は、なぜこうなったのか思考する。呂氏を殺し秦国を独占する夢を断たれた竭氏は、「ふざけるな！！」と叫び左龍へと脱出を図る。
しかし、左龍への扉から現れた謄により、行く手を阻まれる。大臣に紛れて逃げようとする竭氏だったが、貂が放った毒矢が命中しバジオウとシュンメンに斬り捨てられる。同様した大臣は、血迷って貂を刺してしまう。
昭王と王騎
本殿から外へ逃げ出した成蟜を目にした肆氏が、なぜ1人でいるのか問い詰める。「丞相は殺された」「右龍から入ってきた山猿どもに殺されたのだっ！！」と叫ぶ成蟜。
困惑する広場に、突如降り立った王騎。「なぜ偽りの昌文君の首を差し出した」のか魏興は問い詰めるが、王騎に斬り捨てられてしまう。王騎の力を見せつけられ、広場は静まりかえる。
本殿では、瀕死の貂の傷を確かめようと壁が蓑を脱がせると、中には鎖帷子が着こまれていた。用意周到な貂に、壁は「かなわないよ 君たちには」と感服する。手当のため鎖帷子を脱がせた壁は、あることに気づく。
一方静まり返った広場では、王騎が政に「貴方様はどのうような王を目指しておられますか？」と問う。政は迷くことなく、「中華の唯一王だ」と答える。
「この500年の大乱 そんな無謀な言葉を口にした王は一人しか知りません」と、かつて仕えた昭王の名を出そうとする王騎。しかし、「昭王の名は二度と口にするな それがお前のためだ」と政は言葉を遮る。
戦神・昭王の死後7年経ってなお忠誠を尽くし続ける王騎に対し、「最愛の主を失い着地する場所を求めてもがき苦しんでいる虚しい鳥だ」と政は言い切る。
続けて、「昭王の影を追っている限りお前の降り立つ所などないぞ」「だが もし俺と共に戦いたいと願うのなら昭王の死を受け入れ一度地に足をつけよ」と王騎に語りかける。
王騎はかつて昭王に、「今はいなくとも この先ワシのような王が再び現れるやも知れぬ」「王騎よ その時は今以上に大きく羽ばたくのだ」と言われたことを思い出す。
一点の曇りなく内に強く光る政の目を見た王騎は、「悪くない 昭王とはまた違いますが悪くないですよォ」と心の中でつぶやく。
引き上げることを決めた王騎は、「私があなたと共に戦いたいと願うなど自意識過剰ですねェ」「そんな大口をたたくには それに見合うだけの”力”をつけてほしいものですねェ」と政に言い放ち撤収してしまう。
決着のとき
王騎が去った後、信たちは竭氏の首を持ち広場へ現れる。竭氏の首を見た成蟜軍は、自分たちが負けてしまったと勘づく。
「お前のような愚かな者には決して王などつとまらぬ」と政が言い放つと、あきらめきれない成蟜は斬りかかろうとする。
「世を知らぬ 人を知らぬ だからお前はいつも唯一人だ！」「お前では王はつとまらぬ」と政は断言し、成蟜を素手でボコボコに殴りつけた。
「必要最低限の犠牲をもって反乱の決着とする！！」と政が高らかに叫び、ついに反乱は鎮圧されることに。
最初の城
反乱を鎮め本殿に戻った、信と政。「ふーーー」と大きなため息をつき、政は玉座に腰を落とした。
勝利の宴を楽しむ中壁は貂を呼び出し、楊端和と共に山へ帰ることを提案。そして、「男のフリをして一人で生きていくなんてもうやめるんだ」と説得する。しかし貂は山界には帰らず、昌文君が信に与えた土地と家で生活を始めることに。
ボロ小屋にも関わらず、信は「これが俺たちの最初の城だ！！」と喜ぶ。
信の初陣
土地と家を手に入れた信は、魏国攻めの歩兵募集の立て札を見つけついに初陣のときを迎える。そこで同郷の尾兄弟と再会し、漂の葬儀が執り行われたことを知る。
集められた歩兵たちは、さっそく五人一組の「伍」をつくることに。伍は戦場における運命共同体で、構成人員が功績に大きく関わっている。そのため屈強な腕を持つ者は人気があり、各伍で奪い合いに。
反乱鎮圧の功績は誰にも知られていないため、信はどの伍からも誘われない。結局売れ残った信は、尾兄弟ともう一人の売れ残りの子供・羌瘣とともに、誰からも組んでもらえない気弱な澤伍長の伍に入ることが決まる。
魏攻めの第4軍に組み込まれた信たちは、丸城に入ることが決定。しかし、大4軍が入城する前に、丸城は魏将軍・呉慶に落とされてしまう。そのため、急遽1・2軍と合流し、本軍として滎陽を攻めることが決まる。
待機する歩兵たちの前を、千人将軍の騎馬隊が通りかかる。軍律が厳しく気性が荒い将が多いため、歩兵たちは整列を乱さぬよう用心する。騒がぬよう注意される歩兵たちを尻目に、騎馬隊の前に歩みよった信。
首が飛ぶと周囲は覚悟するも、信は「よォ壁 久しぶり」と声をかける。天幕に招かれた信は、政が呂氏への抵抗勢力を残すため「反乱そのものをなかったことにしろ」と命令したことを話す。
貂のことも気に掛ける壁だが、信は貂が女だと気づかず生活を共にしていることを聞き複雑な胸中を抱える。
軍議では秦軍総大将・大将軍麃公が、呉慶の狙いは魏軍主力の「戦車隊」が活きる平地戦に持ち込みたいだけだと断言。直ちに平地戦へ切り替え、蛇甘平原を決戦の地とすることを決め全軍が出陣する。
キングダム5巻感想
昭王の影を追い続け降り立つ場所を失くした王騎は、かつての輝かしい時代を取り戻すべく脱出劇を阻んだことが政には見抜かれてしまっています。
そんな王騎の目から見ても、政は中華を率いる王としてふさわしく映ったに違いありません。
また、戦場で信に「どんな伍をつくった？」と尋ねた壁に、信は「最弱の伍ってからかわれている」と話します。それを聞いた壁は、二人手練れがいれば伍は何定すると言われているが・・・信ならば一人でも大丈夫か、と思案します。
「二人手練れがいれば」の言葉が、後の信率いる飛信隊の礎への伏線だと読み解けますね。
魏攻めの初陣こそ、後の信が大将軍として活躍するための第一歩なのです。
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