飛信隊の名を王騎から授けられた信は、羌瘣ら精鋭部隊を率い趙軍馮忌将軍を追い詰める。趙軍との第一戦も、ついに決着のときを迎えます。
王騎復帰第一戦の趙・馮忌との知略戦最終章が描かれる、第12巻のあらすじや感想を調査しました。
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- 信の百人隊を王騎は”飛信隊”と命名
- 飛信隊は精鋭部隊で馮忌に肉迫
- 馮忌は第一手で既に王騎の術中だった
キングダム12巻ネタバレあらすじ・表紙も確認！
| 作者 | 原泰久 |
| 出版社 | 集英社 |
| あらすじ | 王騎に”飛信隊”と名付けられた信の百人隊は、 単独で趙軍馮忌の首を狙うことに。 突入した飛信隊は、乱戦に渕ら歩兵を残し 信・羌瘣ら精鋭部隊だけで馮忌の元へ向かう。 追い詰められた馮忌は、既に第一手で王騎の 術中にはまっていたことに気付くが、既に 戦局は最終局面に到達してしまっていた。 |
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先鋒隊
いよいよ趙軍との戦いが始まり、乾原近辺の古い山城跡から、貂も見守る。
趙軍は最前線に”重装騎兵隊”を配置、そこに秦軍副将・蒙武が勢いよく突っ込んでいく。圧倒的な武力で敵を吹き飛ばす蒙武だが、趙軍の先鋒隊も負けていない。
凄まじい戦闘が繰り広げられる中、大将・王騎は本陣を離れ秦左軍の元へ現れる。「秦軍の”主攻”は中央軍ではなく ここ左軍ですよぉ」と、駒を減らしていくことを干央と壁に伝えた。
出番を待つ信たちのもとへ訪れた王騎は、戦を効率的に進めるには”敵の有能な武将を殺していく”ことが重要であるという。そして、信たち特殊百人隊に戦局分析に長けた趙将・馮忌の首をとってくるよう命じた。
飛信隊
秦・趙両軍が戦う側面から突入し、どさくさに紛れて趙将・馮忌の首を取るよう命じられた信たち。不可能と思われる作戦だったが、無法地帯で経験を積んだ信は引き受ける。
そんな信率いる特殊百人隊に対し、王騎は「飛信隊」という名を授けた。
任務遂行のため、茂みに隠れて移動する飛信隊。左軍は一見善戦しているようだが、馮忌の誘込みが始まっていた。早々に”飛矢”が届かなければ、左軍は危ういと王騎はよむ。
飛信隊が左軍の真横まで到達した頃、ついに馮忌の策が発動。秦左軍は、一気に殲滅されていく。勝負が傾きかけた瞬間、飛信隊は勢いよく突入していった。
その頃左軍の将として戦っていた壁は、罠にはまり窮地に陥っていた。更なる馮忌の策により後退しようとする兵たちに、壁は「活路は前だ！！」と檄を飛ばす。
同時に干央の騎馬隊も前進をはじめたため、いかに効率よく敵を討つか模索し始めた馮忌。そのため、横から迫る飛信隊の存在に気づかない。
奇襲により防陣を突破した飛信隊だったが、その先には更なる趙の精鋭部隊が待ち構えていた。伍の力では勝てないと悟った渕は、集の力で戦うよう指示を出す。
そして渕は更に隊を分離し、精兵を連れ馮忌を討つよう信を説得する。拒絶する信だったが、澤も「精鋭部隊さえ抜ければ さっさと離脱しますよ」と送り出す。
きっちり百等分
渕たちを残した信率いる精兵部隊は、ついに馮忌に肉迫する。乱戦を抜けた信たちだったが、再び馮忌に距離を取られてしまう。
逆に窮地に追い込まれた信たちの元へ、干央ら騎馬隊が追いつく。そして、ついに信・干央・馮忌の最後の戦いが始まった。
防壁を動かす馮忌だが、趙歩兵の前に乱戦で進路を流された壁隊が現れた。更なる乱戦が始まると、尾倒は「歩兵の足に合わせるな」「大将の首はお前がとるんだ 信」と送り出す。
「ここまで来たら大将首はオレがもらう」と息巻く田永だったが、信は「手柄は俺がもらうが恩賞は山分けにする」「生きている奴も 死んでいる奴もっ 全員まとめてきっちり百等分だ！！」と宣言し羌瘣とともに走り出す。
馮忌に迫る信と干央だが、中心に近づくごとに兵の強さは増す。馮忌はこの状況を作ったのは飛信隊であると確信すると同時に、飛信隊が本陣に届いたのは偶然であることに違和感を感じる。
”両翼を上げたことで飛信隊が放たれた”のではなく、”両翼を上げさせられた”ことに気付いた馮忌。すでに第一手で王騎の術中にはまっていたことに気付いた馮忌は、茂みに逃げ始める。
しかし、茂みには既に秦軍の旗が立ち、追い詰められた馮忌は干央に「殿の飛矢が届くぞ」と告げられる。次の瞬間飛び込んできた信は、ついに馮忌を討ち取った。
キングダム12巻感想・考察
序盤は、馮忌と王騎の知略の戦いとなります。秦左軍を誘って挟み込むため、両翼を大きく押し上げていた馮忌。
左軍一万で突撃すれば両翼を上げて囲い込むことを読んでいた王騎は、あらかじめ飛信隊を飛矢として動かします。
奇襲隊として突入した飛信隊ですが、趙軍の強さから隊の分断を迫られます。精兵を連れて馮忌を討てと渕に言われる信ですが、残りを見殺しにする決断ができません。
しかし、信の元伍長・澤から「信たち精鋭部隊が抜けたら、我々も戦場から離脱する」と後押しされる。”見殺しではない”と安心させ、信に決断させるのはさすが元伍長ですね。信の性格を、深く理解していることがわかります。
最終的に王騎の術中にはまっていたことに気付いた馮忌でしたが、既に戦の局面は決定づけられてしまっていました。王騎が戦を始める前から、”何手も先の局面を描き切っている”ことがわかる第12巻ですね。
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