総大将王騎と龐煖の一騎打ちや、昭王が公開を禁じていた摎の素性がついに明かされます。李牧の、情報操作にも震撼させられる第15巻。
大ヒットした映画・キングダム大将軍の帰還の舞台でもある、第15巻のあらすじや感想を調査しました。
これから初めて読む人、最新刊に備えて復習したい人はぜひ最後までご一読ください。
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- 李牧は情報操作で伏兵を隠す
- 王騎と龐煖の一騎打ちが始まる
- 六将・摎は王騎の妻になるはずだった
キングダム15巻ネタバレあらすじ・表紙も確認！
| 作者 | 原泰久 |
| 出版社 | 集英社 |
| あらすじ | 龐煖を追い”落石の計”に合った蒙武は兵を 半分に減らし趙軍に追い詰められる。 蒙武の援護に向かう王騎は、李牧の伏兵を 予想しながらも龐煖との一騎打ちに挑む。 亡き昭王の命で公開を禁じられていた 六将・摎の素性がついに明かされる。 |
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罠
蒙武の元へ現れた龐煖は、刃を交えることなく逃げ始める。怒る蒙武はすぐさま追い始めるが、隆国は違和感を拭えない。
両側を崖ではさまれた一本の狭路にさしかかり、明らかに罠だと気づく隆国。それでも蒙武は止まることなく、ついに落石の罠にかかり兵を半分に減らす。
既に王騎との約束の本陣は見えない場所へ深追いしており、隆国は立て直しを進言するが蒙武は「”策”でこの俺は止められぬわ！！」と更に進軍してしまう。
その頃王騎は騎馬隊と歩兵隊を分離させ、ほぼ同じ速さで趙本軍を目指して疾走していた。ついに趙荘の趙本陣に辿りつくが、そこには肝心の趙軍がいない。
王騎は報告を受け、龐煖を追った蒙武が”落石の計”で軍の半数を失いながら、更なる追跡で奥の山へ消えたこと・同時の趙軍本体も、逆側から奥の山へ消えていったことを知る。
消えた趙荘軍を追えば蒙武を援護できるが、先に進むと秦本陣を見失い”戦場の全体図を見失う”ことを危惧する王騎軍。しかし、王騎は蒙武の命を救うため先へ進むことを決断する。
すさまじい伏兵を受けながらも、龐煖を追う蒙武。ついに龐煖を捉え討ち取るが、すぐに偽物だと気づく。
李牧の情報操作
その頃咸陽では、政のもとに楊端和が訪れていた。「どうしても伝えねばならぬことがある」という楊端和に、政は訝し気な表情を見せる。
谷を挟んで鱗坊・同金軍とにらみ合いを続ける、李白・公孫龍軍。趙荘軍の援護に向かおうとする李白だったが、公孫龍は「戦場をこの山間に移した時から趙荘はもう戦っていない」と伝える。
理解できない李白に対し、公孫龍は「今度の趙軍には大きな秘密があるのだ」と告げる。当然王騎も策の匂いを嗅ぎとるが、蒙武軍の全滅を阻止するため進軍を止められない。
咸陽では、楊端和が王弟反乱後の戦を振り返る。勢力をかつてなく強大に広げた楊端和は、”戦闘民族・匈奴”との戦を控えていた。
匈奴討伐のため攻め入った楊端和たちだったが、そこで十万人を超える匈奴の屍を目にする。最初は民族間の争いかと思われたが、匈奴を討ったのは趙軍だった。
趙が十万規模の対戦を行ったにも関わらず、咸陽に知らせが入らないはずはないと豪語する昌文君。しかし、楊端和は「だがお前たちは現に知らなかった」「それが恐ろしいことだと思わぬか 政」と切り出す。
「趙が北で情報封鎖をしているからだ」と答える政。そして北に強大な軍がいることを隠し、今の秦・趙の戦いに横から参入しようとする意図に気付いてしまう。
匈奴が”策”により一方的に殺された現場を目にした楊端和は、生き残りから策を講じた男の名は”李牧”であると聞き出したと政に伝える。
趙三大天・李牧
山城跡で観戦していた李牧の元に、趙軍の迎えが訪れる。「だましたのかカイネ」と憤る貂だったが、「これは戦争だぞ」と窘めるカイネ。
「李牧とは何者なんだ」と尋ねる蒙毅に対し、カイネは李牧は趙の三大天であることを教える。
断崖に広く囲まれた釣り鐘状の平地で、壁際に押し込まれ趙軍の包囲を受ける蒙武軍。活路を見出せずにいたが、趙軍の後ろから王騎軍が出現。ついに対峙した王騎と龐煖は最終決戦を迎えることに。
三大天の旗が上がると、一気に士気を上げる趙軍。一方の秦軍も、王騎が矛を掲げると趙軍以上の士気の高さで盛り上がる。
先陣を切った副官・謄は、左軍に勢いよく突入。続いて歩兵が突入すると、一気に合戦が始まる。歩兵が全ておとりとなると、ついに王騎が動き出す。
自らが先頭にたち、軍全員が鬼神と化した王騎軍。圧倒的力を見せるが、隆国は「何故 殿はこうも強引に戦を急がれるのだ」と違和感を持つ。攻められる趙荘も急く王騎に対し、「気づいているのか！？」と思いを巡らさる。
戦が始まる前、趙荘は”誘い込んだ王騎を伏せておいた李牧の軍が討つ”作戦を知らされていた。
突然現れた三大天・李牧に対し半信半疑ではあったが、実際は予言通りになる戦局。入念な情報操作による李牧の伏兵を知り得るはずがないが、”一気に総攻撃を繰り出す王騎”に対し趙荘は作戦に気付いていることを確信する。
ところが王騎は、実際は作戦には気づいていなかった。しかし、どこかに伏した援軍がいることは予想していたのだ。
王騎対龐煖
決戦の地の釣り鐘状の地形から、伏兵があると予想していた王騎。更に思考を前に進ませ、索敵を行っていた。索敵部隊に援軍がかからない＝索敵の範囲の外に分散して伏せてあると予想した王騎。
伏兵が到着する前に決着をつける自信がある王騎は、一気に畳みかける。化物じみた強さの王騎に対し、ついに龐煖が動き出す。
「貴様をここで殺して我が武神たることを天に指し示す」という龐煖に対し、王騎も「あなたを殺して 過去のしがらみと決別することを宣言しましょうか」と答えついに一騎打ちが始まる。
総大将同士の激しい鍔迫り合いが始まり、王騎軍は圧倒的強さに勝利を確信する。しかし、9年前の摎と龐煖の戦いを見ていた黄楼は「龐煖は相手の力を存分に引き出してから本気を出す」とつぶやく。
一気に本気を出す龐煖に対し、王騎も互角に打ち合う。大将同士の打ち合いが続く中、趙荘は本陣を討たれないよう退がりはじめる。すかさず、それを阻止するべく謄が向かっていく。
咸陽では、昌文君が摎の素性が知られていないことは”昭王が禁じていたため”だと政に話す。そして、六将・摎は女であり”王騎の妻になるはずだった”ことを告げる。
キングダム15巻感想・考察
趙荘対王騎の戦いは、まさに知略の読み合いといえます。王騎は趙荘の布陣を見て、第一手で”守備偏重の左軍を狙い本陣を裸にする”算段だと読んだ趙荘。しかし、第2手で歩兵は本陣を狙います。
完璧に王騎の策を封じたように見えますが、全ては王騎の作戦通りでした。歩兵をおとりにした王騎は、一気に趙荘へ襲いかかります。
また、李牧の情報操作は完璧だったにも関わらず、王騎は戦の経験値により伏兵を予想します。決戦の地を見ただけで察する能力は、さすが秦六将といえますね。
またキングダム15巻では、六将・摎は女であり王騎の妻になるはずだったことが明かされました。これまで禁断のベールに包まれていた摎ですが、ついに16巻で詳細が描かれます。
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