謄は本陣を抜け出し、密かに韓王族の寧と会談。謄軍対洛亜完軍・戦士ヨコヨコ・博王谷軍対飛信隊の戦いが始まり、ついに秦韓戦争の火蓋が落とされる。
王騎以上の頭脳を持つ六将・謄と副将・信が挑む”韓侵略”戦争が描かれる、第75巻のあらすじや感想を調査しました。
これから初めて読む人、最新刊に備えて復習したい人はぜひ最後までご一読ください。
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- 謄は信を副将に任命
- 謄と寧は戦場で密かに会談する
- ヨコヨコと博王谷は信に狙いを定める
キングダム75巻ネタバレあらすじ・表紙も確認！
| 作者 | 原泰久 |
| 出版社 | 集英社 |
| あらすじ | 南陽の民と信頼関係が生まれ始めた秦軍は、 韓王都・新鄭へと軍を進める。 謄に副将を任され信は、檄を飛ばし皆の士気 を上げることに成功。ついに秦韓の戦は決戦 の火蓋が落とされる。 戦場では謄と寧が会談し”新鄭の無血開城”を 提案されるが、寧は決断することができない。 いよいよ本格化した戦で信は狙いをつけられ、 早速窮地に追い込まれてしまう。 |
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- 第813話｜南陽の姿
- 第814話｜秦の使者
- 第815話｜列国の注目
- 第816話｜副将の檄
- 第817話｜拮抗を崩す
- 第818話｜最後尾の謄
- 第819話｜戦地の会談
- 第820話｜謄の話
- 第821話｜怪力の戦士
- 第822話｜魏趙の凶星
- 第823話｜洛亜完の視界
第813話｜南陽の姿
南陽の無血開城から半年、謄軍と飛信隊はついに王都新鄭攻めを開始。李斯は謄の策に疑いを持つが、政は六大将軍・謄の力を信じることに。
敵であったが信頼関係を築きつつある飛信隊に対し、南陽の民は複雑な感情を抱える。信に刃を向けた温形も、今や温かい表情を向けるようになっていた。
【考察・感想】
韓王都・新鄭でも出陣の準備が進みますが、南陽周辺の各城からは次々に急報が届きます。謄が出陣前元城主・龍安へ依頼した託けが、実を結んでいることがわかりますね。
南陽を”理想郷”へ変える、という謄の作戦に対する答え合わせができる813話。当初秦軍への恨みが渦巻く城内でしたが、少しずつ変化していく南陽の民の表情にも注目して楽しんでみてください！
第814話｜秦の使者
韓は洛亜完と博王谷が出陣、一方南陽からは使者が到着。南陽の実態を話す使者と南陽城の条世は、新鄭にも無血開城を進言します。
しかし謄の策略を見抜く張宰相は激怒し、使者と条世は捉えられてしまう。
捉えられた条世だったが、密かに寧に謄からの伝言を伝える。
【考察・感想】
確かに無血開城へ仕向ける謄の策略ではありますが、かつて来韓時に謄と対峙した寧は心を揺さぶられているのがわかります。既にあの時から謄にはこの未来が予測できており、布石を打っていたのかもしれませんね。
815話｜列国の注目
咸陽では謄軍と飛信隊の出陣の報告が入り、政や昌文君は勝利を願う。列国にも急報が入り、秦の思い通りに新鄭戦へもつれることを懸念する。
中華全土の注目を集める韓と秦の戦いは、韓軍総大将・洛亜完の号令によりついに決戦の火蓋が落とされようとしていた。
【考察・感想】
謄軍と飛信隊が動き出し、玉鳳隊と楽華隊が援軍断ちする魏の呉鳳明と趙の李牧も素早く手を討ちます。対韓の戦いであるものの、その盤場にはやはり呉鳳明と李牧が控えていますね。
二人の動きにも、しっかりと注目しておきましょう。
第816話｜副将の檄
洛亜完と博王谷の檄に、士気が上がる韓軍。一方の謄も自軍の強さを強調し、士気を上げる。
そして謄は信を”副将”とすることを発表し、締めの檄を信に任せる。自らの言葉で檄を飛ばす信に、秦軍はさらなる盛り上がりを見せた。
【考察・感想】
互いの檄合戦となった816話。謄の粋な計らいは、飛信隊のみならず秦軍全体の士気を盛り上げることに繋がります。
かねてよりよく”声が通る”信ですが、ここでもその特性を活かしガッチリと兵たちの心を掴んでいますね。
第817話｜拮抗を崩す
ついに開戦した秦韓戦。韓軍とは何年も大戦をしておらず、その力は未知数だった。一方の韓軍も、秦軍の力は計りかねている。
組織化した戦術の韓軍は強かったが、秦軍の現場叩き上げの強さに韓の兵は圧倒される。
両軍の拮抗を予想していた謄は、全戦力で一気に畳かけることを計画。それに応えるべく、信たちもいつも以上に全速力で前進していた。
【考察・感想】
合従軍戦では成恢が大将を務めましたが、その攻撃方法は”毒の武器”を用いるという特殊なものでした。そのため、未だ韓軍の力は秦軍にとって未知のもので、作戦を練った謄も苦労したことが想像できます。
そんな状況でありながら、謄はどのような策を持ちだすのか期待させられますね。
第818話｜最後尾の謄
開戦後押し込む信だったが、歩兵の調子が上がらない飛信隊に貂は一抹の不安を抱く。一方”剛”の韓将・博王谷は、貂の予想通り早くも戦場を動かし始める。
その頃秦軍本陣では、謄が姿を消し騒動となっていた。急ぎ向かう謄の先には、守備兵に守られた韓の車の姿が。騒然とする両軍だったが、中からは寧が現れたのだった。
【考察・感想】
早期決着を目指す秦軍ですが、謄軍が最後尾に陣取ることに洛亜完はもちろん博王谷も違和感を感じています。軍の規模が未だ計り知れない韓軍ですが、侮れない視界の広さを感じさせられますね。
1人本陣を抜け出した謄の狙いとは、一体何なのか想像しながら読んでみましょう。
第819話｜戦地の会談
謄と対峙した寧は、いきなり謄の頬を殴り韓非子の件の謝罪を求める。”和平交渉”を進めようとする寧だったが、謄には別の目的があった。
そして謄は、”韓は滅びるが韓の民を救うことはできる”と明言する。憤る韓兵たちだったが、謄は秦が統治権を譲り受けることで”法の下”で平等に生活できると説く。
【考察・感想】
”戦地で敵将と会談する”というのは女性である寧にとって、途方もない危険を伴います。それでも寧が謄と会うことを決めたのは、紛れもなく来韓時の謄の的確な対応の賜物でしょう。
自国を愛するゆえ、己の身の危険を冒してまで敵将との対面する寧がどのような決断を下すのか目が離せませんね。
第820話｜謄の話
韓の民を救うため、”新鄭の無血開城”を迫られる寧。亡国の危機に迷うも、謄の”綺麗事”に同意できない寧は徹底抗戦を決断。
そんな寧に謄は、”本物の戦場”を見せることに。血が飛び交い無残な殺し合いをする兵たちの姿を見た寧は、戦争の現実を突きつけられる。
【考察・感想】
謄はあくまで”戦争を始めることも終わらせること”もできるのは王族である寧自身であると伝えるため、残酷な戦争の現実を見せることを決断します。
寧に過酷な決断を迫っていることを謄も自覚していますが、互いの被害を最小に留めるため最も効果的な策を用いていますね。
第821話｜怪力の戦士
ついに謄軍も本格的に参戦するが、信の元へは韓軍の鉞・戦士ヨコヨコが到達。韓軍位置の武を誇るヨコヨコは、一気に飛信隊に攻勢をしかける。
この機を逃さない謄は、一気に洛亜完の首を狙うことに。
【考察・感想】
砂鬼一家を彷彿とさせる奇妙な恰好で、恐ろしい武の強さを持つヨコヨコ。顔を隠し戦う姿には、何か並々ならぬ戦いへの因縁を感じさせられます。
戦いを通しヨコヨコの謎が解き明かされると、韓という国の全容も理解できそうですね。
第822話｜魏趙の凶星
ヨコヨコとの一騎打ちが続く信だったが、博王谷にも到達され危機に追い込まれる。危機を察知した貂は、すぐさま援軍を送るよう指示を出す。
洛亜完軍が出陣し、謄軍の戦場は一気に空気が変わる。かつて王騎も注目していた洛亜完だったが、韓は大戦を行う体力がなくいつしか活躍の場を失うことに。
かつての天才・洛亜完と、経験豊富で百戦錬磨の謄の戦いがついに始まろうとしていた。
【考察・感想】
謄は自分の戦歴と経験で洛亜完を圧倒できると確信していますが、一方の洛亜完も自身の才能に大いなる自信を持っています。
才能と経験、どちらが勝るのか勝負の行方に目が離せませんね。
第823話｜洛亜完の視界
出陣した洛亜完軍は謄軍へは向かわず、録鳴未軍の分断を狙う。同様に分断された干央軍の動きに、隆国は洛亜完の思い通りに進む戦況に不安を抱く。
ヨコヨコと博王谷と戦う信の元には、ついに飛信隊の援軍が到着。いよいよ全面戦争へと持ち込まれる。
【考察・感想】
洛亜完は二十年のブランクがありますが、その才能で謄軍を圧倒します。謄軍の将たちは不安を感じるも、謄には何か策がありそうです。
王騎とともに洛亜完を見てきた謄には、どのような策が巡っているのでしょうか。これまで常に敵の何手も先の戦況を読み、勝利を収めてきた謄の知略の戦いに注目です。
キングダム75巻感想・考察
南陽で秦人と韓人の”理想郷”作りを目指した謄への答え合わせができる、キングダム75巻。当初恨みの感情が強く渦巻く城内でしたが、飛信隊による信頼関係作りで徐々に民の心がほぐされていく様子に涙してしまいます。
ついに開戦した秦韓の戦では、謄は先に寧を利用する策に出ます。危険を冒してまで戦場で謄に会うことを寧に決断させたのは、他でもない来韓時の謄の対応が影響していると想定できますね。
謄はあの時すでに韓侵略の絵図が頭の中に描かれており、唯一必死に国を守ろうとする寧の姿を見て”鍵”を握る人物だと見抜いていた可能性があります。
かつて王騎も注目していた洛亜完と謄の戦いも本格化。二十年前に活躍していた洛亜完と博王谷の姿を覚えている謄は、何か策を巡らせていることがわかります。
王騎以上の頭脳を持つと噂される謄は、二十年前に”凶星”として暴れていた洛亜完の攻略法を当時から構想していた可能性も。もしそうだとしたら、誰も予想できないほど”深い策”が張り巡らされているかもしれませんね。
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